音読療法士で現代朗読家の野々宮です。
承前。
そんなわけでシンプルに3種類だけの呼吸法に絞り込んでもらい、覚えることはできたのですが、習慣化するまでがまた長い道のりでした……。まあこれは何をやるにしてもぶつかる壁で、他のなににおいても続かないわたくし、やらないわけにはいかないような必要性・必然性が欲しいところ。
私は現代朗読のパフォーマーであり、また共感的コミュニケーション(NVC, Nonviolent Communication)のファシリテーターでもあります。このいずれにおいても重要なのが、マインドフルネスです。
ステージでは、まさに「今ここ」に居続けることが最重要です。呼吸を入り口に、マインドフルネスでいることができます。さらにはフロー、ゾーンへ。
NVCでも同様で、過去のことやまだ起こっていない未来のことに気を取られず、「今ここ」に居続けることが、共感の核です。
「今ここ」を意識する方法はいろいろあるかもしれませんが、私にとっては呼吸が頼り。息を吐き、吸う、それだけ。
音読療法そのものを目的とせず、現代朗読とNVC、マインドフルネスの必要性があったから、呼吸法が習慣化できました。何かに気を取られていたり、落ち着かないとき、また怒りやムカつきがこみあげたらボトムブレス。身体が固まってるなと思ったらホールブレスとストレッチブレス。どこにいてもいつでも、自分の力で今ここに戻ってこられる、という安心、自信。
十分ありがたいなあと思っていましたが、危機に際して、これがまさに威力を発揮したのです。
この項続く。